娘に何があった?

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娘は一浪して希望の大学に入ったのだが、入学から半年後、娘は大学を辞めてしまった。 私、「居場所は分かった?」 妻、「分からないわよ」 大学進学を機に借りていたアパートは、解約されていた。 娘が働いていたアルバイト先にも行ってみたのだが、娘のことを知る者はいなかった。 自宅に届くのは督促状、娘は金融機関からお金を借りていた。 妻、「また来たわよ」 娘がお金を借りている金融機関は計8社、借り入れ総額は250万円ほど。 大学資金として貯めておいたお金があったため、そこから娘の借金を返済したのだが 妻、「また督促状が来たわよ」 借金を返済しても、新たな督促状が続く、こんな生活いつまで続くのだろう。 私の知る娘は真面目、おそらく交際経験はない。 たまにあるのは、決まった時間に妻のスマホに届く非通知。 私、「いつも3時(15時)ちょっと前に非通知電話があるんだけど、何だと思う?」 同僚、「オヤツが食べたいんじゃないの」 私、「うちの娘、19歳だよ。オヤツなんて食べないよ」 同僚、「娘さん、何をしているの?」 私、「大学を勝手に辞めて、どこにいるのか分からないんだ」 同僚、「だったら、お金の無心(借りること)じゃないか?」 娘が大学を辞めた数ヶ月後 私、「この頃、督促状が来ないな」 妻、「3時の非通知もなくなったわ」 借金の督促状は、来たら来たで心配なのだが、来ないのも、これまた心配。 娘の居場所の手掛かりさえないため、探偵さんに娘を探してもらうことにした。 探偵さんに依頼して1週間後 探偵さん、「娘さんの居場所が分かりました」 私、「娘はどこに居るのですか?」 探偵さん、「〇〇です」 私、「〇〇?どうして?」 私が驚いたのは、娘がいた〇〇は、家から1000キロほど離れているから。 探偵さんに見せてもらった写真には、日焼けした娘が映っていた。 探偵さん、「娘さんに会いに行かれますか?」 私、「・・・」 即答できなかったのは、写真に映る娘は、はじけるような笑顔をしていたから。 妻、「私は会いに行って来る」 私、「ヤメておきなよ」 妻、「Aちゃん(娘のこと)、お腹が大きいのよ」 私、「えっ!?」 探偵さんも、娘が妊娠していることに気付いてなかった。 現在も娘は実家から1000キロ離れたところに住んでいるが、たまに届くのは借金の督促状ではなく、大きくなった孫の写真。