借金はやり直せる

NO IMAGE

これは私の親族の話です。その人は長年実家暮らしでアルバイトを50半ばになっても続けていました。その人には弟がいましたが、気が強くまた、弟は結婚して子供もいて、大企業へ就職していたこともあり、親の間でも贔屓がすごかったそうです。そして先行きを心配する親からはきつい言葉が出てくるため、弟家族とは疎遠になり、両親との関係もうまくいかなくなってしまいました。そんな時、その人はアルバイト先へ向かう車で後方より追突され大怪我を負ってしまいました。その示談金をめぐり家族内で揉めてしまい、不満と不安が募っていき、その矛先は買い物へと向いていったようです。ある朝いつまでも起きないその人を心配した親が彼の部屋に行くと大量の薬を飲んで横になるその人を見つけ、彼が治療中はじめて借金がある事を知りました。その額は350万で、彼の収入ではとても払いきれない金額でした。示談金は治療費できえたため、その人の弟は、年老いた両親に代わりその人の借金精算すべく弁護士に相談しました。法テラスという制度を使ったので弁護士費用は安く済みました。弁護士より破産を勧められたその人は、借金は返したいという思いから、任意整理という方法を選びました。そして弁護士の介入のもと、借金を一本化して、月8万ずつ、何年かにわたり返済するということにしました。先日、ようやく借金が返し終わり、弁護士の紹介で見つけた職場で、給料は高くはありませんが正社員として働き始めました。この後どうなるかはもちろん彼次第ですが、ようやく新しい一歩を還暦間際で踏み出したその人を見ていると、借金は失敗だったかもしれないけれどあの時死なないでよかったと思っていますし、やり直して行けていると思います。